最近の注目情報詳細(2015年1月)
1.住民投票5月17日実施へ 大阪都構想
(2014年12月28日 産経WEST)
大阪維新の会(代表・橋下徹大阪市長)が掲げる大阪都構想の是非を問う大阪市民対象の住民投票について、来年5月17日に実施することで維新と公明党が合意したことが28日、わかった。公明大阪市議団の幹部が明らかにした。
都構想の実現には大阪府市両議会で設計図となる協定書議案を可決し、住民投票で賛成多数を得ることが必要。橋下氏らは来年2月の両議会で同議案を再提出する方針で、維新と公明を合わせれば過半数に達し可決は確実な情勢だが、これまで維新と対立してきた公明の府議や市議は猛反発している。
公明は、衆院選で維新の党が一定の民意を獲得して大阪府内の比例第一党となったことなどを重視し、住民投票の実施に賛成する方針に転換した。
公明府本部でこの日開かれた会合で、佐藤茂樹・府本部代表ら執行部が府議や市議にこれまでの経緯を説明。執行部は5月17日の住民投票実施日について「公党間の合意だ」として佐藤氏も「動かせない」と述べ、了承を求めたという。
出席者によると、府本部幹部のみで方針を決めたことに府議や市議から不満が噴出。市議団は29日、府議団は30日にそれぞれ対応を協議することになった。
佐藤氏は終了後、記者団に「議員一人ひとりを説得することに全力を傾注したい」と述べる一方、10月に府市両議会で否決した協定書のままでは賛成できないことも強調。統一選での自民党との協力方針に変わりはないとした。
2.自律分散型国家(⇔中央統制型国家)
(2015年1月7日 民主党代表選挙・細野豪志 政見)
1.目指すべき社会と政策の方向
(5)自律分散型国家(⇔中央統制型国家)
真の民主主義のためには、地域と現場の自主性を重んじ、「利権と分配の政治」から脱却するべき。地域と現場が自ら創意工夫し、自由に連携できる「自律分散型国家」を目指す。
・手挙げ方式による道州制により、権限と財源を大胆に地方政府に移管することを目指す。
・コミュニティスクールや、子育て・高齢者・障がい者を地域で総合支援する体制整備など、官が独占してきた「公共」を地方自治体、学校、NPOなど地域に還す。住民投票の範囲拡大等により、地域住民が重要な決定に参加。
・土地利用規制などの基礎自治体への権限移譲の推進。
・ひも付き補助金の廃止、より広範な一括交付金、消費税の段階的地方税化等により、財政調整機能は残しつつ、将来的には自主財源での地域運営を目指す。
3.維新カラーを前面に!・・・「身を切る改革」「実のある改革」
(2015年1月13日 江田けんじ公式ブログ)
新年が明けて、恒例の賀詞交歓会が続く毎日です。また、政府与党は補正予算や来年度予算の編成に余念がありません。我々維新の党も新年早々休んでいるわけにはいきません。
3か月後には全国で統一地方選もあります。大阪では「大阪都構想」の成否を左右する選挙戦でもあります。いち早くこの統一地方選に向けた選挙態勢を組んで、しっかりと全国津々浦々に有為な人材を擁立してまいりたいと思います。
そして、こうした選挙戦、1年半後の参院選を戦い抜くためにも、今年は維新の存在意義、すなわち「維新カラー」というものを前面に押し出していきたいと思います。
その「維新カラー」とは一体何でしょう? 二つあります。
一つは先の選挙戦でも訴えた、議員や役人が「身を切る改革の断行」です。これについては昨年末の特別国会でも、極めて異例なことでしたが、国会議員の歳費3割カット、さらには衆議院の定数の3割カット、文書通信交通滞在費の使途公開法案等を提出しました。選挙の公約を守るという意志を明確にするためです。これらの法案は「継続審議」となりましたので、この月末にも予想される通常国会でも引き続き声高に訴えてまいります。そして、国民の皆様の声をバックに実現を図ってまいりたい。
二つ目はやはり、「抵抗勢力を打ち砕く改革」と言うか、「既得権益を打破する改革」です。これは自民党でも民主党でも出来ない、しがらみのない維新の党しかできない、国民本位の真の改革でもあります。
しっかりと「岩盤規制」を改革して、民間の活力が十二分に発揮できるような環境条件を整備していく。農業や電力・エネルギー、医療・福祉・子育て等々、これからの日本を切り拓く成長分野ほど、こうした「規制」(手枷足枷)でがんじがらめなのです。守旧派の官僚や政治家がかけている民間への手枷足枷を取り払い、「民間が主役」の国造りをしてまいります。
さらには、維新の党の原点である「地域主権改革」。中央集権体制を打破して徹底的に権限・財源を地方に移譲して、地域のことは地域で決める。霞が関や永田町でふんぞり返っている官僚や政治家には決して地方のことはわかりません。あくまで基礎自治体(市町村)が基本、中心の「道州制」を実現して、こうした「地域が主役」の国造りをしていきたいと思います。
そう、維新の党は「日本人、あるいは民間のポテンシャル、可能性」を信じているのです。それを阻害しているのが中央の規制、補助金、天下りネットワークなのです。そこから票やお金をもらっている既成政党には決して、こうした「民間と地域が主役の国造り」はできません。
これこそ「維新の党ここにあり」と国民の皆様に訴えかけるポイントだと思いますので、この26日にもスタートする通常国会では、代表質問、予算委員会、各種委員会等々でこうした維新カラーをしっかりと前面に出して国民の理解を求め、より一層の支援の輪を広げてまいりたいと思います。
4.【大阪都構想と道州制】関西のリーダー都市とは?
(2015年1月19日 大阪日日新聞・浅野秀弥の未来創案)
大阪都構想は、公明党が「住民投票5月17日実施」賛成にかじを切ったことで、橋下・松井コンビを中心とした維新の党の動きが一段と熱を帯びてきた。
しかしここで考えなければならないのは、大阪市をなくして府から都になることと、道州制による市町村の基本自治体を核とした広域行政化で地方分権と地域活性化を目指し、地方創生しようとする動きとの「整合性は?」という点である。
都構想といっても、実際は政令都市・大阪市を分割し、1区40万人程度の人口を抱える枚方や高槻クラスの中核都市を五つ作り出すにすぎない。そうなれば、大阪市内の企業や個人は損失が大きい。たとえば、住所表示が変われば個人の住所変更や企業も移転登記の費用、封筒・印鑑などの備品費用も相当な額にのぼる。合区分区や電話局番の4桁化の時のわずらわしさの比ではない。ましてや、旧大阪市本庁と24区役所にかかる業務分担や用品はすべて一新され、住民サービスのための新庁舎建設などで多額の経費の垂れ流しに陥る危険性がある。
「それも一つの地域経済活性になる」と言われればそれまでだが、その見返りとしての効果は期待薄だ。仮に東大阪市議会規模の区議会ができるとして、議員数は40人前後。5区あれば議員数だけで200人になる。これでは議員定数削減を進めてきた橋下市長の方針と矛盾する。
東京府が東京市と合体し東京都となったのは、太平洋戦争激化で帝都防衛が急務となった昭和18年7月のことだ。当時の東京市は府内人口約9割を要し、戦時下の指揮命令系統一元化は、極めて重大な国策であった。それをあたかも、「府が都になれば、大阪は東京のようにうまくいく」と基本的な状況に巧みにすり替え、大阪市民に“ばら色の夢”だけをみせるのはごまかしでしかない。
こうなると大阪市民の責任は重大だ。全府民のため、さらに関西州の将来の首都選びの視点も加味して、慎重に住民投票で1票を投じてもらわねばならない。