最近の注目情報詳細2014年3月)

 

 

1.「協働のまち」に学べ 経済同友会が宗像市視察 [福岡県]

2014年2月21日 西日本新聞)

 「経済同友会」の視察団13人が20日、宗像市の市役所や住民自治組織「コミュニティ」を訪問し、市職員や住民と懇談した。道州制導入を視野に、同市が先進的に進める「協働のまちづくり」の有効性を探るのが狙い。

 

 協働のまちづくりは、市が行う住民サービスの一部を、市内12のコミュニティや市民団体と分担する試み。各コミュニティには、年2千万円前後の財源が移譲されている。同市では、合併による新市発足後に本格導入。巨額の経費節減や住民サービスの充実、地域の絆再生につなげた。同友会はこれらの手法が、道州制に必要な基礎自治体の機能強化につながるのではないかとみている。

 

 市中心部の「東郷地区コミュニティ・センター」では、市の権限移譲に伴う住民の負担感増加や担い手の伸び悩みなど協働の課題を、住民が視察団に説明。同友会「地方分権・道州制委員会」の柏木斉委員長=リクルートホールディングス取締役=は「(課題も含め)宗像は住民自治の先進例。全国の人に知らせ、地方分権にも期待を持ってもらいたい」と語った。

 

 

2.道州制「地域主体で」 関西広域連合

2014年2月18日 中日新聞/滋賀)

 関西広域連合委員会(連合長・井戸敏三兵庫県知事)は一日、大阪市内で会合を開き、道州制を考える有識者会議「あり方研究会」がまとめた最終報告書について意見交換。政府に対し、広域連合の実績などに配慮しつつ道州制の制度設計をするよう、報告書を基に近く申し入れる方針を決めた。

 

 研究会は河川管理や警察制度、社会保障など十一の分野ごとに広域行政にする利点があるかなどを検証。さらに地方の意見を国の意思決定に反映できるよう、参議院を「地方代表院」に変えるよう提言もしている。

 

 道州制をめぐっては政府が今国会中にも基本法案を提出する方向で検討中。広域連合としてはドクターヘリや河川管理などですでに連携を深めていることから、政府に地域の主体性を尊重するよう求める。

 

 この日の意見交換で嘉田由紀子知事は「流域治水など(道州のような)大きな統合体ではできない課題もある」とした上で、報告書に賛同。作成に携わった滋賀大の北村裕明副学長は「道州制の前に市町村合併の検証が必要という課題もまだある」と指摘した。

 

◆WMG成功へ決議

 

 関西広域連合議会は一日、大阪市内で開き、二〇二一年に予定される関西ワールドマスターズゲームズ(WMG)の成功に向けた決議案を全会一致で可決した。吉田清一、家森茂樹両県議も提案者として名を連ねた。

 (井上靖史)

 

 

3.道州制の議論再開了承 首相「地方の声聞いて」

2014年3月17日 MSN産経ニュース)

 安倍晋三首相は17日、自民党道州制推進本部の今村雅弘本部長と官邸で会い、道州制推進基本法案の党内議論を約1年ぶりに再開させる推進本部の方針を了承した。地方の反発に配慮し「地方側の意見もよく聞き、丁寧に議論してほしい」と指示した。

 

 会談後、今村氏は「今国会での法案提出を目指す」と記者団に語った。ただ、全国町村会などは道州制に強く反発し、党内の慎重論も根強いため、提出までの手続きは難航しそうだ。

 

 今村氏は首相に、法案の修正作業を大筋で終えたと報告。近く推進本部の総会を開く意向を伝えた。

 

 推進本部は昨年2月に総会を開き、国会への法案提出を目指したが、町村会や全国知事会の反発が広がり、議論を中断。昨夏の参院選公約で「道州制導入を目指す」と掲げる一方、地方の理解を得るため法案の修正作業を続けていた。

 

 

4.堺屋氏「大阪都構想は道州制の第一歩」 維新の道州制調査会で 

2014年3月19日 MSN産経ニュース)

 日本維新の会は19日、「道州制調査会」(松浪健太会長)の初会合を国会内で開き、大阪府・市特別顧問の堺屋太一元経済企画庁長官が講演した。堺屋氏は維新の看板政策「大阪都構想」を「道州制の第一歩だ。道州制を導入すれば、東京一極集中がなくなり、地域格差は是正される。日本の再生には道州制しかない」と強調した。

 

 松浪氏はあいさつで「臨時国会にも道州制推進基本法案が成立する前に、維新としての道州制のビジョンをまとめ、維新が道州制についての発信基地になれるようにしたい」と述べた。