最近の注目情報詳細(2013年6月)
1.道州制基本法案を大筋了承 維新PT
(2013年5月30日 MSN産経west)
日本維新の会のプロジェクトチーム(PT)は30日午前、道州制への移行手続きを定めた道州制基本法案を大筋で了承した。みんなの党と共同で今国会中の提出を目指す。
自民、公明両党との修正協議を視野に、両党案と同じく、国会議員や地方議員らでつくる「道州制国民会議」で制度設計を行うと定めた。一方、橋下徹共同代表(大阪市長)が掲げる国の出先機関改革の方針に沿い、出先機関の改廃を行うことを明記した。
道州制移行に伴う憲法の改正に関しては「首相が国民会議に諮問することができる」とした。
2.道州制首長連合、参院選公約に「推進」明記要請
(2013年6月5日 日本経済新聞)
8道府県・15政令市で構成する道州制推進知事・指定都市市長連合は5日、都内で総会を開き、参院選公約への道州制推進明記を各党に要請することを決めた。制度設計の検討機関設置などを定めた基本法の早期成立も要求する。村井嘉浩共同代表(宮城県知事)は「道州制導入の好機がようやく訪れた。基本法を早く成立させて次のステップに進みたい」と話した。
首長は宮城、佐賀両県知事と川崎、浜松、福岡の3市長が出席。同連合の橋下徹共同代表(大阪市長)は欠席した。
3.与野党、道州制法案の提出に意欲 今国会で4党
(2013年6月5日 共同通信)
道州制導入に前向きな自民、公明、日本維新の会、みんなの党の4党の実務者が5日、都内で開かれた経済団体主催の会議に出席し、いずれも制度実現に向けた法案の今国会への提出に意欲を示した。
自公両党は、5年程度の準備期間を経て、道州制に移行するとした法案を準備中。自民党の今村雅弘氏は「党内手続きをして、少なくとも法案提出まではやりたい」と述べ、公明党の石川博崇氏は「提出に向けて全力を挙げる」と強調した。
同様に道州制実現への手続きを盛り込んだ法案を作成している日本維新の会の松浪健太氏は「ほぼ提出できる状態にある」と説明した。
4.自民、「5年で道州制」撤回
(2013年6月10日 共同通信)
自民党道州制推進本部が今国会提出を目指す道州制推進基本法案の修正案が10日、明らかになった。原案は、5年程度の準備期間を経て道州制に移行するとしていたが、全国町村会など地方側が強く反対していることに配慮し、期限を撤回した。参院選を控え、地方との対立を避ける狙いもあるとみられる。週内にも推進本部の総会で公表する。
原案は、有識者らでつくる国民会議(首相の諮問機関)が、道州の区域割りなどの制度内容を3年以内に答申後、政府は「2年をめどに法整備をしなければならない」と規定し、5年程度で道州制に移行する内容だった。修正案は「法整備を速やかにしなければならない」と改め、2年の期限を削除した。
5.道州制:府内初の会議 自治体首長ら研究会設置へ−−上京
(2013年6月14日 毎日新聞/京都)
道州制を巡る国などの情報を府、市町村が共有し、意見交換するための初めての会議が13日、京都市上京区で開かれた。山田啓二知事、ほぼ全ての市町村の首長、議長らが出席。知事、市長・町村会長、有識者ら中核となるメンバーで研究会を設置することが決まった。
4月の府知事・市町村長会議で道州制に関する意見が相次いだことから開催。山田知事は「基礎的な議論ができる環境をつくることで住民に対する説明も混乱なくでき、京都全体で対応も可能。全国的に初の試みではないか」とあいさつした。
会議では、汐見明男・町村会長(井手町長)が「住民に良ければ進めれば良し。平成の大合併では合併ありきでまちづくりが大きく遅れたのでそうならないように」と注文。このほか「基本的に賛成だが、住民との距離感が気になる。道州の数についてどのような議論をしているのか」(中山泰・京丹後市長)▽「そもそも何のためで、今の仕組みは何が問題なのか。住民生活にどう影響するのか」(江下伝明・大山崎町長)▽「方向性、目的は理解できるが、ガラガラポンだと理解する時間、エネルギーがいる。現場で自治を預かる者として懸念する」(山崎善也・綾部市長)−−などの指摘があった。
関西広域連合で道州制のあり方研究会座長を務める新川達郎・同志社大大学院教授は今年3〜5月の3回、大都市圏、小規模市町村それぞれの立場から道州制の意義や課題を議論したなどと説明。「政党がどのような道州制を目指しているのかが見えてこない」などの意見が上がっていることを紹介した。
【土本匡孝】