最近の注目情報詳細2015年9月)

 

 

1.知事、単独州に意欲 同友会と会談、世論喚起を要望

2015年9月3日 琉球新報)

 経済同友会の小林喜光代表幹事(三菱ケミカルホールディングス会長)らが2日、地方創生や国家戦略特区の提言に向けた地方視察の一環で来県した。県庁で視察団と会談した翁長雄志知事は全国的な道州制議論の喚起を要望し「(沖縄が)単独州として先端的な形で先に走らせてもらうと、規制緩和や特区の恩恵が出てくる」と沖縄を一国二制度の先行モデルとする道州制の推進に意欲を示した。

 経済同友会の来県は2011年以来。今回は正副代表幹事をはじめ地方創生委員会、地方分権委員会のメンバーら14人が1泊2日で来県し、那覇空港の国際貨物事業や沖縄科学技術大学院大学などを視察する。

 県幹部と意見交換した小林代表幹事は「地方を理解し、一緒になってできることを進めたい」と視察の趣旨を説明した。地方創生委員長の隅修三副代表幹事(東京海上日動火災保険会長)は「大胆な提案を沖縄にしてもらい、日本全体の地方創生や特区を引っ張ってほしい」と期待した。

 これを受け翁長知事は「これまで本土に追い付こうとやってきたが、日本とアジアの懸け橋として主体的な役割を果たせる時代がきている」と沖縄振興の方向性を説明した。さらに「沖縄がフロントランナーとして取り組んできた一括交付金を早く全国で利用できるようにしてほしい。道州制の議論は沖縄では相当進んでいるが、あらためて全国的な規模で喚起してほしい」と述べた。

 

 

2.【風を読む】橋下氏は、安倍自民との対決姿勢を鮮明にしておくべきだ 論説委員長・石井聡

2015年9月8日 産経新聞)

 「政界を引退する」人がまた新党を作るといい、ついていけない議員やその他の党まで翻弄される。分裂騒ぎのさなかにある維新の党と、それを取り巻く政界の一部の動きだ。

 既存の枠組みと異なる政治を模索する、さまざまな試みが無駄だとは思わない。だが、当事者も振り回されている人も効率的にエネルギーを消費しているようには見えない。

 大きな要因は、住民投票に敗れて看板政策の「大阪都構想」がついえたあと、第三極の雄として50議席規模を有してきた勢力がどこへ進もうとしているかが見えないことだ。

 安倍晋三政権との距離感にもっぱらの関心が集まるというのは、創設者である橋下徹大阪市長としても本意ではなかろう。

 新党の綱領には、再び大阪都構想など統治機構改革を掲げるという。

 そこで指摘しておきたいのは、従来、良き理解者だった安倍首相が率いる自民党との関係を、ここでいったん清算しておいた方がよいという点である。

 大阪都構想に対し、官邸サイドの心情的支援はあったかもしれないが、自民党本部はきわめて冷淡だった。むしろ、与党として地方分権そのものへの取り組みが後退しているといってもよい。道州制基本法の制定という公約が消えたあとは、ノーアイデアに近いといえる。

 新党が中央集権型政党と対峙(たいじ)することを最大のテーマに掲げるのであれば、自民党との対決姿勢を鮮明にしておくべきだろう。

 新党の拠点が大阪に置かれるなら、再び話は分かりにくくなりそうだ。有権者の支持が高い地域を選ぶのは分かる。だが、自らは議員バッジをつけず、東京と距離を置きながら、国政に影響を与えようとする手法には限界がある。この数年間の維新の混迷を見るまでもない。

 橋下氏が「西」にとどまったままだとしたら、有権者は「国政の変革者」への期待をいつまで持ち続けるだろう。

 

 

3.<山形市長選>救急、観光、交流…3氏に聞く

2015年9月9日 河北新報)

◎仙山交流の促進 連携へ仙山線高速化

 奥羽山脈を挟んで隣り合う東北唯一の政令市、仙台市とのトップ同士、自治体間の関係について、梅津、佐藤両氏は「あまり連携できていない」と指摘する。

 梅津氏は「一定の交流はあるだろうが、さらに市民の目に見える交流を図るべきだ」と強調。佐藤氏は「包括的な連携協定を結び、観光客誘致など共同の取り組みを徹底」する考えだ。

 仙山交流をさらに発展させる方策として、両氏はJR仙山線の高速化(特急便化)を挙げる。仙台市太白区秋保と山形市山寺を結ぶ県道仙台山寺線の「二口トンネル」構想の実現に取り組む意向も示している。

 五十嵐氏は山形、仙台両市は「十分連携している」との立場。「いずれ道州制が導入されれば、山形市は仙台市と合併する流れになる」と未来を予測する。